一月、二月。
毎年のことながら、売上はぐっと下がる。現場の空気も、どこか静かだ。
不思議なのは、生活ごみの量まで目に見えて減ることだ。
同じ人が、同じ家で、同じように暮らしているはずなのに、なぜか量が違う。
考えてみれば、冬は動かない。
雪が降れば外出は減り、買い物の回数も減る。衝動買いもしない。倉庫も物置も開けない。片づけようという気持ちも、どこか春に預けられている。
人の活動量が下がれば、ごみも減る。
ごみは、暮らしの体温計のようなものかもしれない。
熱が下がれば、排出も静かになる。
ところが三月に入ると景色が一変する。
持ち込みのお客様が増え、電話は鳴りっぱなし。
「今からお願いできますか?」
「引っ越しで急いでいて」
「年度内に片づけたいんです」
まるで冬眠から目覚めたように、町が動き出す。
ありがたいことだと思う。
静かな冬があるからこそ、春の躍動が際立つ。
売上の波に一喜一憂することもある。けれど、このリズムは自然の摂理に近い。
ごみの量は、町の鼓動だ。