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毎日ブログ

2025/12/03
746/1000 焦りの季節に、ひとつずつ   

人生というのはおもしろいもので、重なるときはいろんなことが一気に押し寄せてくる。

けれど本当のところを言えば、どこかで何かが停滞しているから、その“つかえ”が後ろの予定や気持ちまでせき止めてしまうのだろう。

小さな見落としや、後回しにしてきたこと。

あるいは、心のどこかに置き去りにした感情。

そういうものが静かに積み重なって、気づけば焦りや不安が膨らみ、パニックの手前まで追い込まれてしまう。

そんなときに大切なのは、

いま起きている“事実”をどう捉えるか。

ただ、これが難しい。

事実と自分の解釈がごっちゃになり、憶測や思い込みが真実のような顔をして紛れ込む。

それが判断を狂わせ、さらに気持ちを曇らせてしまう。

だからこそ、そんなときはペンを持って書き出すのがいい。

アナログだけれど、ノートに書かれた言葉は不思議と冷静さを取り戻させてくれる。

こんがらがった糸がスルスルと解けていくように、次に取るべき行動が見えてくる。

時は師走。

気持ちばかりが先に走りがちだけれど、こういう時季こそ、一つひとつ。

丁寧に、順番に。

それだけで、また流れは動き始める。

2025/12/01
745/1000 父性を強烈に感じる素晴らしい映画「港のひかり」   

舘ひろし主演『港のひかり』を観てきた。

妻が観たいということで、行ったのだが正直あまり期待していなかった。

しかし、素晴らしい作品で、観終わった後じ〜んと余韻が広がった。

見る前は、「なぜ舘ひろし」という気がしていたのだがは、あの役にまさしくぴったりだった。

時代遅れの任侠道を生き続ける男という役所が舘さん演じる三浦

観終わってから、心の奥にずっと残る“何か”があった。

それが何なのか帰りの車の中で考えていたら、ふと腑に落ちた。

——ああ、三浦の姿に、父を見ていたんだ。

これまでいろんな人に愛情をもらってきたけれど、

一番近くで影響を受けたのはやっぱり父だった。

不器用で、真面目で、弱さを見せず、

誰かのために動くことを当たり前のように生きてきた人。

三浦の不器用な優しさや、人のために生きようとする姿が、

気づけば父の背中と重なっていた。

だからあの絶望のシーンがあんなにも胸に刺さったのだと思う。

映画の大切なテーマのひとつに、

「強さとは、人のために生きること」という言葉があった。

それは映画の登場人物のものでもあり、

同時に、父が生き方で示してきた言葉でもあった。

『港のひかり』は、ただの映画ではなくて、

私の中に静かに眠っていた“父への感謝”を

そっと照らし出すような時間だった。

最近あまり描かれなくなった父性がこの映画にはある。


今年観た映画で一番感動したかもしれない。

2025/11/30
743/1000 変わるとは、城の扉を開くこと   

気づけば、怒涛の11月が終わった。

今年も残りあと一か月。毎年恒例の「今年の漢字」が話題になる頃だが、私にとっては迷わず『変』の一字だろうと思う。

これほど自分が変化した年は、そう多くない。よく考えれば、今年は歳男でもあった。節目というのは不思議で、どこかで“やっと本当の自分に出会えた”ような感覚が芽生えている。

もちろん、変わることは楽ではない。

いろんな着色、心の壁、見栄、被害妄想めいた妨害工作──すべて自分の心の中で繰り広げられる。自分の小さな城にこもって、王様でいることがいつもの自分を守ることで、つまらないプライドを盾に、人を責めたりしてつまらない自分を繰り返す。

そんな“閉じこもり王”に対して、今年は勇猛果敢な開拓者が現れた。名前は「苦難」。まるで門を叩くように「出てこい」と迫ってきた。

逃げたくても逃げられない、逃げなかったことで、閉じ込められていた王様はやっと解放されたのだと思う。

不思議なもので、解放されてみると周りがよく見えてくる。

すると、今の世の中には、自分と同じように小さな城に閉じこもっている“王様”たちがたくさんいることに気づいた。

かつての自分がそうだったから、心の壁の辛さも、プライドの重さも、よくわかる。

だからだろうか──

そんな王様たちの解放に、ほんの少しでも役に立てたらいいな、なんて。

お節介なのは百も承知だが、それくらいは焼いてみようかという気分にもなっている。

11月を駆け抜けた今、ようやく肩の力が抜けて、少しだけ遠くまで見渡せるようになった。

残り一か月、どんな景色が待っているのか。

変わることを恐れずに、今年のラストを歩いていこうと思う。

2025/11/28
741/1000 たった一人に伝わる話   

今日の午前、電話が鳴った。

「明日の講話、担当者が病欠でして…代わりにお願いできませんか?」

またしてもピンチヒッターである。

これまでこの会には5〜6回は呼んでいただいている。

呼ばれるのはありがたいが、正直そろそろネタが尽きたのでは…という気持ちもある。

そこへ明日の講話依頼。そしていきなり聞かれるのだ。

「テーマは? プロジェクターは? レジュメは?」

そんなもの、すぐ答えられるわけがない。

即答できる人がいたら、それはもう職業としての“講師”だ。

一瞬、断る理由は揃っていた。

急だし、準備時間もない。

何より、ネタがあるかどうか自信もない。

それでもなぜか“受けたくなる”のが不思議だ。

本当のところ、私は勝負強いタイプではない。

野球に例えるなら、9回裏二死満塁で代打に立つような華やかな人間ではない。

むしろ「いやいや、もっと上手い人がいるでしょう」と言いたい。

それでも声をかけられると、なんだかんだでバッターボックスに向かってしまう。

結局、そういう性分なのだと思う。

急な依頼というのは、ある意味で“逃げ道”がある。

準備が整わないぶん、完璧を目指さなくていい。

むしろ「今の自分でいくしかない」と腹が決まる。

そして不思議なもので、こういう時ほど大胆になれる。

ふだんなら慎重に避けるような話題にも踏み込めるし、

言葉の選び方もどこか自由だ。

もし不発でも、

「あれは急だったから」で済んでしまう。

その“許される空気”が、心を軽くしてくれる。

だから挑める。だから動ける。

昔、師匠に言われた言葉を思い出す。

「3分話すなら準備に一か月。30分なら3日だ。」

短いほど研ぎ澄ました“核”が必要で、準備に時間がかかる。

長い講話は、自分の人生そのものが語ってくれるから、準備はいらない。

この理屈でいけば、明日の45分は……

だいたい“1日”でいいらしい。

妙に納得してしまうのは、いままさにその“1日”の中にいるからだろう。

そして今回は、プロジェクターもホワイトボードもレジュメも何も持たず、

体ひとつで行く。

余計な武器を持たない分、まっすぐ伝えるしかない。

その潔さが逆に気持ちいい。

明日は、大勢に向けて話すつもりはない。

誰かひとり──

その人の心にだけ、そっと届けばそれで充分だ。

たった一人に伝わる話。

そのために、体ひとつで行く。

2025/11/26
739/1000 時代の変わり目、続けるのも辞めるのも勇気   

昨日は、鶴岡東工業団地連絡協議会のボーリング大会。

今年で 第41回 を数える伝統の大会には、今年も 70名を超える参加者 が集まり、当社・環境管理センターからは 2チーム・計8名 が参加しました。

私自身、この大会には20代の頃から参加してきました。

貸し靴のにおい、レーンの照明、スコア表のあの妙な緊張感——全部まとめて、工業団地らしい“年に一度のゆるい勝負”の風景です。

でも——

実は この大会、今年で最後 なんです。

理由は一言では片付かないけれど、大きいのは「時代の変化」。

41年間の歴史は立派ですが、運営には誰かの労力が必要で、それが少しずつ負担になってきた。

“何を守るべきか”を考えた結果の幕引きなのだと思います。

そして昨日も、レーンの上にはいつもの光景がありました。

ストライクが出れば「よっしゃ!」、スペアが取れれば「いいよいいよー!」と声が飛ぶ。

でも大事なのは、実はその 次の一投。

ストライクを取った直後こそ、力んでしまって G(ガーター) を出すパターンが多い。

あの“気負いすぎた結果のガーター”には、誰もが一度は覚えがあるはずです。

昨日も、そんな“あるある”にみんなで笑い合いながら投げていました。

そんな中で、環境管理センターチームは見事に 第2位!

最後の大会でしっかり爪痕を残し、これは素直に嬉しかった。

41年続いた大会の歴史と、これからの工業団地の歩み。

時代の変わり目、続けるのも辞めるのも勇気ですね。

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