我が社のテラスに、またツバメが巣を作ろうとしています。
つい先日、第一陣が無事に巣立っていったばかり。
にもかかわらず、もう次の子育ての準備とは、彼らの切り替えの早さには毎年感心させられます。
ところが今回、巣作りの場所が“網戸の上”という、なかなか厄介な場所でした。
人間の出入りも多く、こちらとしては困りもの。
でも、ふと思ったんです。
「なぜ、すでに空になったあの巣を使わず、新しく作ろうとしているのか?」
これまで彼らは、ひとつの巣で年に2回、子育てをしていました。
それが今回は、前の巣を放置して、新たな場所に挑んでいる。
考えてみれば、ツバメは“巣を作ること”はできても、“巣を壊すこと”はできません。
自分で作ったものに満足できなくても、リセットが効かない。
だからこそ、不便でも新しい場所に挑まざるを得ない。そんな状況だったのかもしれません。
私は思い切って、空になった古い巣を撤去してみました。
すると翌日、なんとその場所に、彼らはまた巣を作りはじめたのです。
つまり、彼らはあの場所を“選ばなかった”のではなく、“選べなかった”。
壊すことができないから、選べなかったのです。
そこから私が学んだのは、
「行き詰まったら、ぶち壊す」という発想。
式年遷宮、20年ごとに神社を建て替える、あの古来からの習わしにも通じるものがあります。
何かを守りすぎて動けなくなることは、私たち人間にもあります。
でも壊してしまえば、また動き出せる。
繁栄の法則とは、実はそこにあるのかもしれません。
今日の一枚は、山形県鶴岡市の関川地区にて。
新潟県との県境にあるこの場所には、毎年梅雨前のこの時期に、なぜか仕事で訪れる機会があります。
ちょうど田植えを終えたばかりの水田。
そこを吹き抜ける風の涼しさと、川のせせらぎの音。
ああ、やっぱりここ、気持ちいいなぁと素直に思います。
この関川地区は、「しな織の里」としても知られています。
しな織とは、しなの木の樹皮の繊維を使った日本最古の織物のひとつ。
現在では新潟県の一部と、この関川にしか残っていない、貴重な技術文化です。
そんな風光明媚な土地ですが、今日ふと目についたのは、ところどころに見られる倒壊した空き家の姿でした。
放置されたまま朽ちてしまった家。
おそらく中には家財もそのままで、それが崩れた家の中から少し覗いてしまっている。
家が壊れると、モノも壊れる。
そして片付けも、安全な作業も、格段に難しくなる。
私たちは、こうした現場を何度も見てきました。
「せめて、家が壊れる前に、中のモノを引き受けてあげられていたら…」
そう思うことも少なくありません。
美しい風景の中に、少し切ない現実が混ざっている。
でもそれが今の地方のリアルであり、そこに私たちの仕事があるんだと思います。
まあ、できることを、できるうちにやるしかないか。
そんなことを思いながら、今日も走り出しました。
まだ店内には入っていませんが、昨日オープンしたばかりの「無印良品 鶴岡」。
先月オープンした酒田店は大賑わいだったと聞いていたので、正直、鶴岡の方も混雑を心配していました。でも思ったほどの渋滞はなく、そこはちょっとホッとしています。
そもそも、鶴岡に「無印ができる」なんて、ちょっと夢みたいな話なんです(しかも会社から400m)。
これまで、買い物のついでに山形市や新潟に寄るしかなかったあの無印が、ついに“徒歩圏”に!
夢といえば──
つい先日、久しぶりにリアルな夢を見ました。
なんと、高校時代のサッカー部のたぶん何かの決勝戦で、私がハットトリックを決めるという、あり得ない展開。
48歳になってそんな夢を見ている自分に苦笑しつつも、それぐらい今回の“無印進出”は衝撃的だった、という話です(笑)。
まだ行っていないとはいえ、もうすでにあれこれ買うものをシミュレーション中。
あの収納用品とか、キッチン用品とか、ついでにカレーとか。
(ついでのついでに文房具も)
さて、鶴岡に新しい風が吹いた今。
モノの持ち方や暮らし方、ちょっと見直すいい機会になるかもしれませんね。
長年ずっと、海ゴミのことが気になっていました。
仕事でもあり、趣味でもあり、いや──もはや“執念”かもしれません。
今日はそんなテーマで、横浜のメーカーさんとオンラインミーティング。
これが、ただの打ち合わせじゃなかったんです。
同じように熱い思いを持つ相手と話すと、
とにかく話が止まらない。
共通言語がいくつもあって、
ふたりの会話が次第に“対話”になって、
頭の中で何かが化学反応を起こす。
そして、降ってきた。
予想もしていなかった、とてつもないビジョンが。
これは──
人間と人間という“宇宙”がぶつかり合ったときにしか
生まれないものなんだと思いました。
ビートルズのジョンとポールがそうだったように。
全然違うふたりの中にある何かが、
重なり合ったときに、化け物みたいなエネルギーになる。
いま、そんな状態です。
これはもう、
とにかく横浜に行って、彼と直接話さなければ。
画面越しではもったいない。
リアルで“宇宙衝突”を起こしてきます。
「佐藤錦が、ちょっと厳しいらしいね」
そんな話が、近頃あちこちから聞こえてきます。
さくらんぼ王国・山形県。
全国の約75%を生産しているとも言われるだけに、
この時期の空気には、どこかそわそわとした緊張感が漂います。
春先の天候不順や、開花時期の低温が影響したとか。
紅秀峰はどうにか大丈夫そうとのことですが、
佐藤錦に関しては、収穫量も味も、例年通りというわけにはいかないようです。
そんななか、ニュースではさくらんぼの盗難事件も報じられていました。
高級フルーツゆえの被害。
実をならせるまでの手間や時間を思うと、やるせない気持ちになります。
もうひとつ印象的だったのは、代行運転の方の話。
「さくらんぼが不作だと、夜の街の賑わいも減るんですよ」
毎年この時期、観光や取引で来た人たちが夜の街に流れていく。
飲み屋さんにとっても、さくらんぼは“稼ぎどき”なんだそうです。
さくらんぼって、ほんとに“季節を回す果物”なんだな、と改めて思いました。
そんな中
「さくらんぼ狩り行きた〜い」と、娘がぽつり。
珍しいことです。
どちらかといえばインドア派の娘が、果物狩りに興味を示すなんて。
なんとなくうれしくなって、「じゃあ行こうか」と即答した自分がいました。
毎年あるはずの季節の景色が、当たり前じゃないと知った今年。
家族で味わう一粒は、きっと少しだけ、特別に感じられるかもしれません。