本日から開催の「NEW環境展(東京ビッグサイト)」に行ってきました。
業界人として、これはもう年中行事のようなもの。
20年ぐらい毎年参加していて、定点観測という意味でも欠かせないイベントです。
コロナの時期には規模がぐっと縮小されていて、正直少し寂しさもありました。
でもここ数年は、それ以前よりもむしろ活気がある。
出展者の熱量も、来場者の熱気も、肌で感じるほど戻ってきたと実感しています。
今年、特に印象的だったのは「金属リサイクル」のブースの多さと熱。
価格が上昇傾向にある影響もあってか、
これまで以上に注目を集めているように見えました。
鉄、銅、アルミ――それぞれの分野で技術と戦略が高度化してきているのを感じます。
今回は実は、ある“お目当て”があって会場を回っていたのですが、
一番の収穫は、その周辺にあった別のブースでした。
「これは…面白いぞ」と足を止めたのは、
事前情報ではノーマークだったある小規模な出展者の技術。
機械の音を聞きながら、その方とじっくり話をする中で、
図面の中にまだ描かれていなかったピースが、スッと埋まったような感覚がありました。
こういうのを、“縁”というのかもしれません。
狙って行くと、違うものに出会う。
計画と偶然、その両方を持ち帰ることができるのが、
この手の展示会の醍醐味ですね。
本日は、環境管理センター 第48回 定期株主総会を滞りなく開催することができました。
ご出席いただいた皆さまに、心より感謝申し上げます。
総会後の食事会では、年に一度、この機会にしかお会いできない株主の方々と、
ゆっくりお話しすることができました。
あらためて思えば、当社は私が生まれた年に創業された会社です。
今日お集まりいただいた株主の中には、その創業当時から支えてくださっている方々もいらっしゃいます。
同じ年数を一緒に歩んでくださっているという事実に、身の引き締まる思いがします。
話題の中で特に興味深かったのが、**運転免許の「高齢者講習」や「認知機能検査」**について。
「次の更新が近くて、最近はブルーベリーとかDHAとか、いろいろ飲んでるんだ」
「ルテインが20ミリ入ってるやつが効くっていうんだよ」
などなど、健康と向き合いながら運転を続けるための工夫が、あちこちで語られていました。
そこで私も、最近知人から聞いた90代の親御さんが新車を購入したという話を2件紹介すると、
「それはすごい、励みになるなあ」と、皆さん笑顔に。
株主総会というと堅い場のように思われがちですが、
こうして長く関わってくださっている方々の“生き方”や“気力”に触れられるのが、
この会の一番の醍醐味かもしれません。
年に一度、会社の現在地を確認する機会であると同時に、
私自身も背筋を伸ばして、これからの一歩を踏み出す時間になっています。
令和7年度から、うちの会社では毎週土曜を“洗車デー”にしました。
もちろん、収集車は毎日きちんと洗っています。
それでもやっぱり、毎日の作業だけでは行き届かないところもある。
気づいてはいたけど、見て見ぬふりをしていた場所も。
そこで、週に一度、みんなで一斉に洗う時間をつくりました。
うちの収集車は、1日で10トン前後のゴミを集めています。
週4日運行、年間52週、10年使うとすれば――約2万トン。
家庭ゴミに換算すれば、ざっと2,000世帯の10年分にあたります。
それだけの暮らしの“あと”を、この1台が黙々と運んでくれている。
洗車デーでは、タイヤのすき間やドアの内側、ミラーの根元まで、
みんなで手を入れて、こすって、流して、ぴかぴかにしていきます。
「ここ、結構たまってるな」「意外と汚れてたね」
そんな会話が飛び交う土曜の午前。
不思議と、笑顔が多い時間でもあります。
街をきれいにする車を、きれいにする。
それは、自分たちの仕事へのささやかな敬意でもあり、
働く仲間へのちょっとしたねぎらいでもあります。
そして何より――
昨日から、中学生の娘が修学旅行で東京へ行った。
空港まで送って行った妻の話によれば、
集合場所ではクラスメイトの男子が興奮状態で喋りまくっていたらしい。
「テンションが上がりすぎてて、逆にこっちが疲れた」と苦笑していた。
一方の娘は、いたって静かだったそうだ。
どこか淡々としていて、でもその落ち着きの中に、
ちゃんと楽しみな気持ちがにじんでいたようだ。
思えば、一年前のこの時期、息子も東京へ行った。
彼は出発前、スマホが禁止というルールに備えて、
「どう撮るか」にこだわっていた。
ネットで調べて、2010年製のソニーのコンパクトデジカメを中古で購入。
写りの“味”がどうこう言っていて、らしいなと思った。
今回、娘はそのカメラをあっさり借りていった。
ただし、こだわったのはカメラを入れる袋の方だった。
「この柄はちょっと派手」「これじゃサイズが合わない」
何度も入れ替えて、自分なりの“ちょうどいい”を見つけていた。
兄は“中身”、妹は“持ち方”。
同じ道具でも、選ぶ視点がまるで違う。
そしてもうひとつ――RIMOWAのキャリーケース。
兄は、私のものを何の迷いもなく引っ張って行った。
娘は「これ、男っぽいよね」と渋い顔をしつつ、最終的には持っていくことにした。
このRIMOWAは、本当に壊れない。
どこにでも行くし、何度使ってもへこたれない。もう10年以上使っている。
そういえば以前、義母もこれを持って京都の寺めぐりに出かけたことがあった。
婆さんにRIMOWAは似合わない気もしたが、妙に楽しそうに転がしていた。
兄が使い、妹が使い、義母まで使った。
少しずつ、家族の旅の記憶がこのケースに溜まっていく。
今ごろ娘は、東京のどこを歩いているのだろう。
スマホは禁止だから、連絡はない。
でもそれでいい。
何を見て、どう感じて帰ってくるのか。
その答えが“ふつうだったよ”の中に、きっと隠れている。
今日で、庄内地区の不法投棄防止を呼びかける春の合同パトロールが終了した。
県・市町村・県警、そして私たち廃棄物処理業者がチームを組み、車で地域を巡回する。
この時期の庄内は、新緑が本当に美しい。
毎年のことだけれど、毎年ちがって見える。
今年は特に、光の具合がやさしくて、ただ車窓から景色を見ているだけで、心が少しほぐれていく感じがあった。
そして今朝、ふと感じたことがある。
海岸をランニングできること。
そして、生まれた町で今も暮らしていること。
それって実は、とても幸せなことなんじゃないかと。
波の音を聞きながら、誰にも邪魔されずに海沿いを走る時間。
この景色、この空気、この距離感。
いつもそこにあるものだけど、いつの間にか“当たり前”だと思っていた。
でも、本当はまったく当たり前なんかじゃない。
こうして走れる体があって、走れる場所があって、
見慣れた風景の中に自分が居るということ。
それは、何かに守られているような感覚すらある。
パトロールで見た景色も、朝のランニングで感じた空気も、
何も特別じゃないけれど、
「ありがたいな」と思えることが、今日の一番の収穫だった。