今日は空気がカラッとして、風が強く、まるで高原にいるような一日だった。
事務所の前の空き地に広がる草むらが、そよそよと風に揺れている。
その様子を眺めていたら、なんだか時間の流れがゆっくりになったような気がした。
東京では昨日、大雨で河川が氾濫した地域もあったらしく、事務員さんと「うちの子たちは大丈夫だったかな」と自然と話題に上る。
こちらはこんなにも穏やかなのに、同じ日本でこうも違うものかと、不思議な気持ちになる。
「親は子どものことを常に考えているが、子どもが親を思うのはたまにらしい」
以前どこかで読んだそんな言葉を、ふと思い出す。
地震が起きたらどうするか、避難場所はどこか。
連絡手段は一応伝えてあるけれど、いざという時に本当に機能するのだろうか。
もし海外転勤になったら、あの子はちゃんとやっていけるのか。
気にしたところでどうなるわけでもないけれど、親というのはいつも、そんなことばかり考えてしまうものらしい。
とはいえ、今のところ特に連絡はない。
それが、何よりの知らせなのだと思う。