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毎日ブログ

2026/02/25
830/1000 青いのはとにかくいい   

高校生の息子が「本棚を買ってくれ」と言った。

組み立てて、一緒に本を並べ替える。背表紙には、私の知らないタイトルが並ぶ。ちゃんと自分の世界を歩いているのだな、と少し嬉しくなる。

「どれか貸してくれ」と言うと、差し出されたのは

『20代で得た知見』(F 著)だった。

全く知らない本だったがページを開くと、痛々しいくらい素の人間の“生”のつぶやきが、そのまま綴られている一冊だ。格好もつけず、正しさにも寄りかからず、ただ心の奥にある感情を差し出してくる。その世界観に、ニヤリとしてしまった。

 

高校生の頃の自分もここに呼び寄せて一緒に読み進める。当時、未来は広くて、めちゃくしゃ怖かった。期待もあるのに、不安のほうがはるかに大きい。自分は何者になるのか。どう生きるのか。と

48歳になっても、問いは消えない。経験は増えた。失敗も重ねた。それでも世界は広いままだ。進めば進むほど、まだ知らない景色がある。不安と期待は、今も隣り合わせだ。

 

この本のテーマは、私にとっては「愛」だなと感じた。

どう自分を愛すのか。

どう人を愛すのか。

16歳にも16歳なりの答えがあり、

48歳には48歳なりの答えがある。

 

この本を、寝る前に少しずつ読みすすめるのが最近の楽しみだ。

 

あからさまな反抗期も無いように思える、いわゆる良い子である息子。

だがこんな本を読んで

ちゃんと悩み、ちゃんと青春をしている。そのことが何より嬉しい。


16歳も、48歳も、

同じ問いを抱えながら、生きている。

きっと98歳になっても同じようなことを言っているだろう。
青いのはとにかくいいよ。

2026/02/23
828/1000 メダルの色も薄れるオリンピック   

冬のオリンピックが終わると、やはり少し寂しい。

あれだけ毎日、家族で一喜一憂していた時間が、ふっと静かになる。


開幕当初、カーリングを「床を擦るやつ」と言い、「羽生結弦はどうしたの?」と言っていた妻が、中盤からは
「ショーン・ホワイトが観に来てたよ」とか自然に口から出る。
オリンピックのコンテンツとしての不動の強さを感じる瞬間だった。

けれど今回、強く感じたのは、日本人選手の“存在感”だった。

 

以前のような「国を背負う」という空気は、どこか薄れているように思う。

もちろん代表であることに変わりはない。けれど悲壮感よりも、自分をどう表現するかに重心がある。

それがとても気持ちよかった。


技の難易度やメダルの色以上に、

「これが私の滑りです」

「これが今の私です」

と差し出している姿が印象に残った。

楽しんでいる。

 

もちろん簡単な言葉ではない。

あの舞台で楽しむには、どれだけの積み重ねが必要か。

どれだけ自分と向き合ってきたか。

 

だからこそ、その“楽しむ姿”が嘘ではなく、本物に見える。

 

国を背負う強さから、

自分を解き放つ強さへ。

 

どちらが上という話ではない。

けれど、今の在り方は、見ていてどこか軽やかで、成熟を感じる。

 

勝ったかどうかより、

出し切れたかどうか。

 

メダルの色もそれほど重要ではないなと心から感じられた。

その基準で語られるスポーツは、美しい。

 

もしかすると私たちも、

「背負わなくていい」「もっと自分でいい」

そんな許可を、彼らから受け取っているのかもしれない。

 

今度はWBCとまたコンテンツに踊らせられる。

妻の発言に注目したい。

2026/02/21
826/1000 中学卒業式のピアノ伴奏という、小さな大舞台   

来月、いよいよ中学の卒業式を迎える娘。

その式で歌われる合唱曲の伴奏オーディションが先日あった。

娘が手を挙げたのは「大地讃頌」。

誰もが一度は歌ったことのある、あの力強い合唱曲だ。

 

半年以上、この曲を念頭に練習してきた。

家のアップライトピアノの前に座る背中を、私は何度も見てきた。

夜も、休日も、同じフレーズを繰り返し弾く音が、家の空気の一部になっていた。

 

オーディション後の感想は「まあまあ」。

娘の「まあまあ」は、だいたい「かなり良い」の意味だ。

 

けれど先生は、感情を前面に出すタイプの演奏を好むらしい。

結果は、落選。

 

小林家の人々は、どうも主役より脇役を好む。

クレジットに大きく名前が出るより、全体を支える立場に安心する。

娘の伴奏も、まさにそうだった。

「伴奏は主役じゃないから」

そう言って、歌を引き立てる構成を選んでいた。

 

でも同時に、

「だから評価されないのかも」とも。

 

私は本心からこう言った。

「伴奏に徹するの、かっこいいと思うよ」

 

本当にそう思う。

支える力は、簡単には身につかない。

 

けれど大人になった今、もうひとつ感じる。

主役を張る場面も、人生には必要だということ。

 

脇役に徹する強さを知っている人が、

いつか主役に立ったら、きっと深い。

 

卒業式の舞台には立てなかったけれど、

娘の半年間は消えない。

 

娘がいつか、自分の意志で中央に立つ日を、

私はそっと見守りたい。


2026/02/19
824/1000 コンバインの群れから見えた未来   

郊外を走ると、よく見かけるヤード業者の敷地。

近い業種ということもあって、私はつい視線を向けてしまう。

ある日、そこに並んでいたのは、コンバインの群れだった。

稲刈りの主役である大型農業機械が、所狭しと並んでいる。

今はもう役目を終え、金属スクラップになるのだろう。

就農者の平均年齢は70歳とも言われる。

高齢化の影響もあるのだと思う。

けれど背景には、米価の高騰による機械の更新もあるのかもしれない。

数十年ぶりとも言われる価格上昇。

潤いが生まれたことで、老朽化した機械を入れ替えた農家もあったのではないか、と想像する。

機械は入れ替えがきく。

性能も上がる。

経営としては自然な判断だろう。

けれど——

あの機械を入れ替えるとき、

どんな未来を描いたのだろう。

もうひと踏ん張りしようと思ったのか。

誰かに託す準備だったのか。

それとも、区切りを見据えた決断だったのか。

事情はそれぞれ違うはずだ。

ただ、何十年も田んぼを走った相棒を手放し、

新しい一歩を選ぶその瞬間には、

きっと何かしらの未来の風景があったはずだ。

そう考えると、

あのヤードに並ぶコンバインの列が、

ただの金属の塊には見えなくなり、

少し胸が熱くなった。


2026/02/17
822/1000 血液型と経営   

新しいスタッフが入ると、

緊急連絡先やアレルギーと一緒に血液型も確認する。

 

血液型と性格の関係には

医学的な根拠はない。

それは分かっている。

けれど、どうしても人は意味を探したくなる。

現在スタッフは29名。

A型14名

O型5名

B型7名

AB型2名

A型がほぼ半数。社内最大勢力だ。

日本人全体と比べてもA型はやや多く、O型は少なめ。

ふと、思い出した。

先代の社長――父はO型だ。

そして、なぜかO型の採用が当時は多かったと聞く。

「社長に似た人が集まる」

そんな話を昔、誰かがしていた。

偶然だろう。

でも、完全に偶然だろうか。

私はA型だ。

几帳面と言われれば、まあ否定はできない。

段取りを組み、やり切ることを好む。

曖昧さより、整っている方が落ち着く。

気がつけば、社内最大勢力はA型になっていた。

会社は、少しずつ社長に似ていくのかもしれない。

O型が多かった時代は、

きっともっと大らかで、勢いがあったのだろう。

今は、積み重ね型。

地道で、堅実で、抜けがない。

どちらが良い悪いではない。

ただ、時代と共に求められることも変わる。

血液型に根拠はない。

けれど、会社の空気を考えるきっかけにはなる。

組織は、社長の鏡。

そう考えると、

この14という数字は、少しだけ責任を感じる数字でもある。


息子はAB型、次の時代も大きく変わりそうだ。