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毎日ブログ

2026/07/29

気がつけば、1000日連続を目指してブログを書き始めてから、もうすぐ三年になる。

振り返れば、この三年は、まさに時代の潮目だった。

金の価格は大きく上昇し、株価は史上最高値を更新した。円安が進み、物価は上がり続けた。

AIは一気に身近な存在となり、人手不足は深刻さを増した。

社会の常識も、働き方も、人とのつながり方も、大きく変わった三年だった。

では、その間に私は変われただろうか。

そう自分に問いかけてみる。

以前より、世界がよく見えるようになった気がする。

まるで新しいメガネに掛け替えたときのように、景色がくっきりと見える。

以前なら見過ごしていたことに気づき、人の表情や言葉の裏側、組織の歪み、自分自身の弱さまで見えるようになった。

それは決して楽なことではない。

見えなければ傷つかなかったこともある。

知らなければ悩まなかったこともある。

見えるようになった分だけ、痛みを感じる場面も増えた。

それでも私は、この変化を悪いことだとは思わない。

臭いものに蓋をして、その場をやり過ごす人生よりも、現実を受け止め、その痛みと向き合いながら成長する人生を選びたい。

痛みは、前へ進もうとしている証でもある。

見える世界が広がれば、責任も増える。

それでも、その先には以前には見えなかった景色がある。

1000日前の私には見えていなかったものが、今は少しだけ見えるようになった。

1000日まで、あと15日。


2026/07/27
983/1000 止まっていた時計が動き出した  

ここしばらく、中東情勢の影響もあってか、世の中にはどこか経済停滞の空気が漂っていた。

私たちの仕事も例外ではない。

遺品整理や家財整理のご相談はあるものの、「もう少し様子を見てから」「落ち着いたらお願いしたい」という声が目立っていた。

「今年は少し動きが鈍いかな。」

そんなことを感じていた矢先だった。

ここへきて、一気にお問い合わせやご依頼が増え始めたのである。

気が付けば、秋までの予定がほぼ埋まるほどになってしまった。

もちろん、本当にありがたいことである。

ご依頼いただけることは、お客様から信頼していただいている証でもある。

一方で、こういう時こそ気を付けなければならない。

忙しくなると、どうしても「こなす」ことが目的になってしまう。

しかし、私たちが本当に提供しているのは作業ではない。

故人が大切にしてきた暮らしへの敬意であり、ご家族が新たな一歩を踏み出すためのお手伝いである。

だからこそ、一件一件を丁寧に向き合う姿勢だけは失ってはならない。

仕事には波がある。

静かな時期もあれば、一気に忙しくなる時期もある。

その波に一喜一憂するのではなく、静かな時期には準備をし、忙しい時期には感謝を忘れず、目の前のお客様に全力を尽くす。

結局、それが次の波にもつながっていくのだと思う。

秋まで予定が埋まったことに安心するのではなく、「今日の一件」を大切に積み重ねていきたい。

それが、私たちの仕事への一番の恩返しなのだと思う。

2026/07/25
981/1000 兆しについて   

数か月前、大切にしていたボールペンがなくなった。

記念に頂いた一本で、いつも持ち歩いていたお気に入りだった。

バッグの中も、車の中も、会社の机も何度も探した。

それでも見つからず、「もう出てこないかもしれない」と諦めていた。

ところが先日、会社の更衣室のロッカーから、ひょっこり姿を現した。

「こんなところにいたんだ。」

飛び上がるほど嬉しかった。


もちろん、ただの探し忘れなのかもしれない。

でも私は、この出来事を「兆し」だと感じた。

最近、少しずつ心が穏やかになってきた。

ちょっと俯瞰して物事が見え始め、「ありがとう」と思える瞬間が増え、人との会話もどこか柔らかくなった。

すると、不思議なことに、よく眠れる日が増えたり、身体が軽く感じられたり、小さなことに幸せを感じられるようになってきた。

そして、失ったと思っていたボールペンまで戻ってきた。

私の経験では、大切なものが戻ってきたり、体調が少しずつ良くなったりすることは、不思議と同じ時期に起こることがある。

それは偶然なのかもしれない。

でも、心が整うと、見える景色が変わる。

以前は気づかなかったことに気づき、見落としていたものが見えてくる。

だから私は、それらを「兆し」と呼んでいる。

毎日は劇的には変わらない。

けれど、小さな良いことが少しずつ重なり始める。

そんな時は、「何か良い流れが来ているのかもしれない」と素直に喜ぶようにしている。

世界は、心を映す鏡なのだと思う。

だから今日も、自分の心を整えることを大切にしたい。

そうすれば、また何か大切なものが、そっと戻ってきてくれる気がするのである。

2026/07/23
979/1000 人生で一番嬉しいお土産   

今年の目標の一つに、「出雲大社へ参拝する」と書いていた。

ずっと心惹かれている場所だ。

けれど、仕事や予定を考えると、今年中に行くのはなかなか難しそうだと感じていた。

そんな矢先、先輩経営者から思いがけない贈り物をいただいた。

それは、出雲大社の御砂。

「会社の四隅に撒くといいよ。」

その言葉とともに手渡された御砂を見て、胸が熱くなった。

もちろん、本当は自分の足で出雲を訪れ、参拝したい。

でも、それ以上に嬉しかったのは、「私のことを応援してくれている人がいる」ということだった。

人は一人で頑張っているようで、実はたくさんの人に支えられている。

「この人ならきっと喜ぶ。」

そう思ってお土産を選び、持ってきてくださったその時間や気持ちを想像すると、それだけでありがたい。

この御砂は海から持参した砂を入れ、その分を大社からいただくのだそうだ。
御砂には大きな願いが込めれらている。

出雲大社には、いつか必ず自分の足で参拝したい。

でも今回いただいた御砂は、それよりも先に「人のご縁の尊さ」を教えてくれた。

応援してくれる人がいる。

信じてくれる人がいる。

それだけで、人はもう十分に幸せなのかもしれない。

そんなことを、出雲から届いた小さな御砂に教えていただいた。

2026/07/21
977/1000 『ペリリュー』が問いかけた、リーダーの決断   

先日、映画『ペリリュー ―楽園のゲルニカ―』を観た。

正直に言うと、最初は少し違和感があった。

あの柔らかく、どこか親しみやすい絵のタッチで戦争を描くのか、と。

ところが、物語が進むにつれて、その違和感は消えていった。

いや、あのタッチだからこそ最後まで観ることができたのだと思う。

兵士ではなく、一人の青年として彼らを見ることができる。

だからこそ、一人また一人と命が失われる重みが、静かに胸へ積み重なっていく。

映画の中で、私が最も考えさせられたのは、終戦を知らずに三十数名を率いた指揮官の姿だった。

戦争が終わったことを知らない。

昨日まで正しいとされていたことが、本当に今日も正しいのか分からない。

志を貫くべきか。

命を優先すべきか。

その決断を、自分一人ではなく、多くの命を預かる立場で下さなければならない。

その姿を見ていて、不思議と中小企業の社長の姿が重なった。

経営もまた、前提が変わる。

景気が変わる。

法律が変わる。

人口が変わる。

技術が変わる。

昨日まで成功していたやり方が、今日は通用しないこともある。

そんなとき、過去のやり方に固執するのか、それとも変える勇気を持つのか。

経営者は常にその問いを突きつけられている。

だから私は思う。

会社とは、不易を定め、不易を守るために易を変え続けるものなのだ。

変えてはいけないものは、理念であり、存在意義であり、「何のために会社があるのか」という目的だ。

しかし、その目的を実現する方法は、時代に合わせて変えていかなければならない。

終戦という一つの出来事で、それまでの価値観は大きく変わった。

昨日まで「最後まで戦うこと」が正義だったものが、「生きて帰ること」が正義になる。

前提が変われば、手段も変えなければならない。

それでも、守るべきものは何だったのか。

その問いは、戦場だけのものではない。

企業も同じだ。

目的は変えない。

手段は変える。

その見極めこそが、経営者の仕事なのだと思う。

『ペリリュー』は戦争映画だった。

しかし私には、リーダーとは何かを問いかける映画でもあった。

変える勇気。

変えない覚悟。

その両方を持ち続けること。

それは戦場だけではない。

今、この時代を生きる私たち経営者にも、毎日のように問われていることなのだと思う。