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790/1000 置かれた場所で咲く生き方 

790/1000 置かれた場所で咲く生き方 

NHKラジオで「たそがれ清兵衛」の朗読を聴いている。

藤沢周平という、ここ庄内が生んだ作家の物語であり、

この庄内が映画の舞台にもなった作品だ。

原作に触れるのは初めてだったが、聴き進めると

清兵衛の顔が、思っていたのと違っていた。

冴えない三十がらみの男で、

私の頭に浮かんだのは、映画で主演を務めた真田広之ではなく、サザエさんのアナゴさんだった。


あの映画で私が感動したのは、

清兵衛の「本当に大切なモノを、大切にする生き方」に自分の生き方を問われた気がしたからだ。

清兵衛は、評価を取りに行かない。

出世も、体面も、武士らしさすら、後回しにする。


彼が大切にしていたのは、

地位でも、剣でもなく、

「一番近くにいる人たち」だった。


「置かれた場所で咲きなさい」という言葉がある。

この作品に出会ってから、

「咲く」という言葉の意味が、少し変わった。

咲くとは、

目立つことでも、

評価されることでも、

上に行くことでもない。

咲くとは、

置かれた場所から逃げずに、

そこで大切にすると決めたものを、

ちゃんと大切にし続けることだ。


朗読では、刺客としてやっと清兵衛が登場した所だ、

原作の清兵衛がどのように描かれているのか、
アナゴさんが真田広之に変わって浮かび上がるのか、注目したい。