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950/1000 妻のお中元 

少なくなったとはいえ、お中元のシーズンがやってきた。

我が家でも、妻が上京している娘たちへ荷物を送る準備をしていた。今年は、それに加えてインドネシアから来ている留学生にも送るという。

妻はその留学生のことを、まるで息子のように気にかけている。

インドネシアはイスラム教徒が多く、宗教上の理由で豚肉を口にできない人も少なくない。そのため、贈る品も「これは大丈夫かな」と、一つひとつ原材料を確認しながら選んでいた。

さらに驚いたのは、送り方への気配りだった。

チョコレートのようなお菓子は暑さで溶けないようクール便が安心だ。しかし、せんべいのようなお菓子は、冷えた状態から常温に戻る際に結露して湿気てしまうことがあるという。同じお菓子でも、送り方は変わるらしい。

受け取り時間もそうだ。

相手は何時ごろ帰宅するのか。「この時間なら受け取りやすいかな」とあれこれ考えている。

私は正直、そこまで考えたことはなかった。

「何を送るか」が大切だと思っていたが、妻を見ていると、本当に大切なのは「相手がどう受け取るか」なのだと気づかされる。

贈り物は、箱の中身だけではない。

相手の暮らしを想像し、安心して受け取ってもらい、おいしく食べてもらう。そのために費やす時間や気遣いも、一緒に届けているのだろう。

私は品物を見ていた。

妻は、その荷物を受け取る人の一日を思い浮かべていた。