令和7年度から、うちの会社では毎週土曜を“洗車デー”にしました。
もちろん、収集車は毎日きちんと洗っています。
それでもやっぱり、毎日の作業だけでは行き届かないところもある。
気づいてはいたけど、見て見ぬふりをしていた場所も。
そこで、週に一度、みんなで一斉に洗う時間をつくりました。
うちの収集車は、1日で10トン前後のゴミを集めています。
週4日運行、年間52週、10年使うとすれば――約2万トン。
家庭ゴミに換算すれば、ざっと2,000世帯の10年分にあたります。
それだけの暮らしの“あと”を、この1台が黙々と運んでくれている。
洗車デーでは、タイヤのすき間やドアの内側、ミラーの根元まで、
みんなで手を入れて、こすって、流して、ぴかぴかにしていきます。
「ここ、結構たまってるな」「意外と汚れてたね」
そんな会話が飛び交う土曜の午前。
不思議と、笑顔が多い時間でもあります。
街をきれいにする車を、きれいにする。
それは、自分たちの仕事へのささやかな敬意でもあり、
働く仲間へのちょっとしたねぎらいでもあります。
そして何より――