ここ数ヶ月、歯が痛かった。
神経は取ってある歯なので、歯そのものが原因ではないことは分かっていた。
それでも、じんじんとした違和感が続いていた。
歯医者で診てもらうと、
歯の付け根の奥が炎症を起こしているらしい。
さらに診察を進める中で、先生が言った。
「だいぶ、くいしばってますね」
その一言で、点と点がつながった。
思い返せば、痛くなり始めた頃から、
なかなかしんどい状況が続いていた。
気を張り、踏ん張る場面が多かった。
そのとき私は、気持ちの上で歯を食いしばっていた。
そしてその状況に呼応するように、
身体はリアルに、就寝中まで歯を食いしばっていたのだ。
気持ちの緊張と、身体の緊張。
別々のものだと思っていた二つが、
実は同じ線の上にあった。
先生はマウスピースを作りましょうと言った。
しかも保険適用だという。
歯を抜かなければ治らないのでは、
そんなところまで考えていた私は、
原因と対処法が見えたことで、少し肩の力が抜けた。
歯の痛みは、まだ残っている。
でも、
しんどい状況に耐えてきた自分と、
そのまま身体を固め続けていた自分が、
きれいにつながった。
そのことが、
いちばんの処方箋だったのかもしれない。