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553/1000 RIMOWAとふつうの東京 

553/1000 RIMOWAとふつうの東京 

昨日から、中学生の娘が修学旅行で東京へ行った。


空港まで送って行った妻の話によれば、

集合場所ではクラスメイトの男子が興奮状態で喋りまくっていたらしい。

「テンションが上がりすぎてて、逆にこっちが疲れた」と苦笑していた。


一方の娘は、いたって静かだったそうだ。

どこか淡々としていて、でもその落ち着きの中に、

ちゃんと楽しみな気持ちがにじんでいたようだ。


思えば、一年前のこの時期、息子も東京へ行った。


彼は出発前、スマホが禁止というルールに備えて、

「どう撮るか」にこだわっていた。

ネットで調べて、2010年製のソニーのコンパクトデジカメを中古で購入。

写りの“味”がどうこう言っていて、らしいなと思った。


今回、娘はそのカメラをあっさり借りていった。

ただし、こだわったのはカメラを入れる袋の方だった。

「この柄はちょっと派手」「これじゃサイズが合わない」

何度も入れ替えて、自分なりの“ちょうどいい”を見つけていた。


兄は“中身”、妹は“持ち方”。

同じ道具でも、選ぶ視点がまるで違う。


そしてもうひとつ――RIMOWAのキャリーケース。

兄は、私のものを何の迷いもなく引っ張って行った。

娘は「これ、男っぽいよね」と渋い顔をしつつ、最終的には持っていくことにした。


このRIMOWAは、本当に壊れない。

どこにでも行くし、何度使ってもへこたれない。もう10年以上使っている。

そういえば以前、義母もこれを持って京都の寺めぐりに出かけたことがあった。

婆さんにRIMOWAは似合わない気もしたが、妙に楽しそうに転がしていた。


兄が使い、妹が使い、義母まで使った。

少しずつ、家族の旅の記憶がこのケースに溜まっていく。


今ごろ娘は、東京のどこを歩いているのだろう。

スマホは禁止だから、連絡はない。

でもそれでいい。


何を見て、どう感じて帰ってくるのか。

その答えが“ふつうだったよ”の中に、きっと隠れている。


RIMOWAの車輪の音と一緒に帰ってくる日が、ちょっと楽しみだ。