お片付けの仕事をしていてその肝となるのは、ヒアリングだと思う。というかどんな仕事においてもヒアリングっていうのがとっても大事になってくる。しかしその時間がどんな仕事でも足りていない。
例えば、奥様の遺品整理のご依頼、ほとんどの男性は奥様のモノに何一つ手を付けられない。どうしたら良いのか、どうすれば良いのかまったく答えというものを持っていない。だからその部屋さえ見せてもらえないこともある。
そこでヒアリング。2・3時間その方の人生をじっくり聴く、その中で、時間をかけて一緒に取り組むべきか、あるいは短時間で私たちがサッと終わらせるか、やり方を教えて様子を見るか、それら3つの選択肢を用意する。
きっとどんな仕事でもその人を知らないと、仕事って難しいはずだ。床屋さんでもお医者さんでも、料理屋さんでもその人を知らないとその人が欲しいものを届けることはできない。けどそんな時間はない。コスパが悪いから。
だから掛かり付けや馴染みの店が必要なんだと思う。床屋さんでも、お医者さんでも料理屋さんでも掛かり付けだったら履歴っていうものが生まれている。その人っていうのが見えている。
今、ネットが掛かり付けにとって変わっていて、顔が見えない。近くに掛かり付け・馴染みの店が少ないから、いざっていう時に困る。それはお片付けも一緒。お片付けなんていうとっても大事なことを、一度限りの業者に頼んでいいのか。私は掛かり付けのお片付け屋を作ることを勧めたい。