その老舗の代表は、飲食業界において大きく事業を伸ばし、業界の風雲児としてコンサルタントのような存在になっていたそうです。しかし成功に高じて豪遊、社長不在の会社を社員達が切り盛りする様になりました。社員に対し社長は「兎も角売上を上げ、利益を出せ」と指示、会社では、食べ残しを再度提供したり、賞味期限の偽装など、不正行為に走る様になって行きます。その後不正が表沙汰となり、世間を騒がせ廃業。
自宅に小包が届くと、その中には食べ残しのフライドチキンが入っているなどの迷惑行為が後を経たず、社長は2年間内職をし引き籠っていたそうです。
それから、知人の紹介で新たに飲食店を興すこととなり、老舗社長の再起が始まりました。そのどん底の状態で彼が思い出したのは、創業者である祖父が大切にしていた「お客様が求めているモノを提供しなさい」という訓えでした。
その言葉を基に、例えば、お祝いの席と気がつけば、さりげなく赤飯を付けたりと、「お客様が何を求めているのか」を徹底して追求。多くの壁を超えながら現在では4店舗を経営するまでに至ったのだそうです。
「お客様が何を求めているのか」これって、実は本当に難しい事だと思います。ともすると自己満足的なモノを届けていたり、そもそもお客様の事を考えていなかったりと、色々と反省させられることが多くあります。
自分たちが届けたいモノを明確に掲げた上で「お客様が何を求めているのか」に向き合う。そんな求められる会社にするぞ〜!と、老舗社長の奮闘に元気を頂きました。