今日のブログは、中々初段に上がれない習字の話。
頭で考えて書こうとすると、どうしても型にはめようとしてしまう。
筆に力が入り、線がこわばる。
けれど、本当に「書く」ということは、
水が流れるように、蔦が伸びるように、鳥が飛び立つように
ただ自然に筆先に身をゆだねる世界にあるのだろう。
でも、そこにたどり着くには「数」を書くしかない。
気づいては、また分からなくなり、そしてまた気づく。
そんな螺旋階段をぐるぐると登っていくような道のりだ。
「どうやったら自然に書けるのか」と考えている時点で、
もう頭で書いてしまっている。
子どもが上達するのは、考えないからだと聞いた。
一方、大人の習い事が難しいのは、
経験やプライドといった“邪魔者”が、自分の中に住みついているからだ。
自然に書くということは、
技術を覚えることだけではなく、
その“邪魔者”すなわち我と向き合い、解放されて行くことなのだ。