写真のスピーカーいかがですか、ヤマハの名機NS-1000Mというモデルだそうです。発売終了後30年ぐらい経過しているそうですが、しっかし新品のように美しいですよね。それもそのはず塗装も含めきっちりレストアした商品なのだそうです。商品といっても売る気はないというか、売るのが惜しいとおっしゃっておりましたがその持ち主というのは、鶴岡で高級オーディオスピーカーを専門に修理している企業、レリックスピーカー修理工房さんです。このスピーカー、ウーハーの部分が年月とともに色褪せてベージュに変色する特徴があるのだそうですが、このモデルはオリジナルのブラックそのままです。それは何故か、製造元のヤマハの倉庫に眠っていた最後の新品ウーハーを譲り受けて装着しているからなのです。凄くないですが、だから単なる中古のレストアではないストーリーを持つ逸品なのです。それで売るのが惜しいんですね。
代表の田林さんと縁あって先日お話しを伺って参りました。レリックさんというのは元々は鶴岡で高級オーディオを販売していた名店、オーディオラボオガワのスピーカー修理部門が前身となっており、現在では全国から修理の依頼を受けているそうです。
田林さんのスピーカーに対する考え方は、設計者・製作者の意図を再現すること、すなわちオリジナルをそのまま現代に再現する事。
この言葉を伺って、私たちがお届けしている整理収納と近い考え方だなと感じました。私たちがお伝えしてるのは、モノは製作者の意図通りに使用されるのが一番幸せであり、価値を発揮できるという事です。
お片付けとスピーカーのレストアや修理に共通点を見つけることは普通にはできませんが、話してみることでそんな意外な共通点を発見し気づけは2時間もおしゃべりしていました。
人生には思いがけない出会いがある、だから面白い。そんな今回の出来事でした。