「TAROMAN岡本太郎式特撮活劇」今年の夏NHKにて放送された、特撮ヒーローオマージュ作品です。1話5分という内容なのですが、70年代のあの色褪せたCG無しの特撮な感じを本気で作り込んだ異色作と言っていいでしょう。
公式YouTubeでもご覧になれるのですが、岡本太郎氏の作品が奇獣と呼ばれる怪獣になり、それを巨人ヒーローのTAROMANが倒すというストーリー。しかし、岡本氏の遺した名言(「でたらめをやってごらん」「好かれるヤツほどダメになる」「真剣に命がけで遊べ」など)により奮起したり苦悩したりするヒーローの姿など、とにかく見どころたくさんな作品です。
最終話での太陽の塔との対決、これがラスボスな訳ですが、TAROMANはありえない方法によって駆逐して行きます。ここに岡本氏の問題に対する独特の考え方が表現されているんですね。岡本氏の言葉に「人生くよくよしないことだ、小さな悩み・心配事にぶつかったら、それよりもっと大きな悩みを求めて体当たりすべきだ。すると逆に気分がサラリとする」というものがあります。なんとブレイクスルーな思考でしょう。こう考えると現実逃避的ではない、何か大きな吹っ切れが生まれて来るのが分かります。この発想の転換というかぶち壊し方が本当に素晴らしいなと感じました。TAROUMAN、元気が欲しい時におすすめです!