いよいよ007最新作にして6代目ジェームズ・ボンド、ファイナルとなるダニエル・クレイグ主演の「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」10月1日公開となります。コロナの影響で公開が伸び伸びとなっており、待ちに待ったというところですが、ファイナルとなるダニエルを見たいような、見たく無いような、ダニエル推しの私としては複雑な心境です。
この007もそうですが、こちらも公開が待ち望まれるトップガン2などの翻訳も手がける戸田奈津子氏のインタビューを目にしましたのでちょっと紹介させていただきます。
「戸田奈津子」と言えば、顔は分からないけど、エンドロールで必ずお目にかかるお名前、現在氏は85歳であり、現役の字幕翻訳家として活躍されております。
氏は大学三年の時に字幕翻訳を志しますが、希望の仕事にはありつけず、43歳までの20年間、通訳のアルバイトなどを掛け持ちしながら生活をしてきたそうです。そんな氏の転機となったのは、フランシス・コッポラ監督のガイド兼通訳を担当した事。それから四年後に公開される事になるコッポラ監督の世界的大ヒット作「地獄の黙示録」の字幕翻訳にコッポラ氏より直々に彼女を推薦して頂いたことによります。その後現在まで1500本以上の字幕翻訳を手がけ、映画の字幕といえば「戸田奈津子」という地位を確立して行きました。
そんな氏の言葉の中で、人生における後悔についてという質問に対し「You cannot have everything.」という言葉がありました。「人間、一生のうちでやれることは限られているわけだから、私も捨てるべきものは捨ててきました。『You cannot have everything.』つまり、すべてを持つことはできない。捨てるべきものは捨てる。そして自分の生き方は自分で決める。その覚悟で今日まで生きてきました」。
出典:致知9月号より