「今ここを生きる時間」を創る。これは、ケアリングクラウンという活動を普及している、Clown one japan代表の金本麻里子さんの言葉です。ケアリングクラウンとは、被災地や高齢者施設、児童養護施設、病院などに出向いて対話の中でケアして行く活動。「相手の人の世界を一緒に楽しんで、そこから何かを創り出す」というテーマを掲げています。ケアリングクラウンと、私たちが届けている整理収納には多くの共通点を見つけることが出来ます。
金本氏は互いに心を開いて対話を進める上で、相手の好きなものは何かを見つけることから始めています。それが相手の世界を一緒に楽しむパスポートになるのでしょう。自分の価値観の押し付けではなく、相手の世界観・価値観の糸口を見つけ出し、その中で一緒に楽しむというのは、その人の為の整理収納を見つけ一緒に作り上げて行く作業と似ています。
また、ケアが必要な方には、過去を思い煩ったり、将来に不安を感じている場合も多く、その方へ「今ここを生きる時間」を創る為に、「自分が貢献できている」という事を実感して頂けるような体験を届けることが大切だとも述べておりました。
モノの整理においても、過去への執着と未来への不安で最も大切な今を見失い、結果多すぎるモノを抱え込まなければならない方がいます。正論だから納得できる訳でも無い。その時どのようなアプローチをすれば「今」を手にして頂けるのか。大変難しい場面です。
しかしこの「自分が貢献できている」という実感をしてもらう事、貢献というのは大きなヒントになりそうです。自分が整理を進めることで、誰かの役に立つ、貢献できる、喜ばれる。そんな体験へとアテンドすること、この仕掛けを私達も真似してみよう。
金本氏の言葉から多くのヒントを頂きました。
出典:大切なあの人に聞けばよかった話せばよかった 聞こう話そう委員会