アンカーズは遺品整理や特殊清掃を行う専門部隊となる。その立ち上げに際し、核となる理論が必要だと考えるようになりました。モノを片づけるといっても様々なライセンスがあり、かなり迷いましたが、アンカーズには【整理収納アドバイザー】が一番しっくりくると感じました。
一般的に、遺品整理業者は【遺品整理士認定協会発行の遺品整理士】という資格を取得します。私も取得しましたが、モノを整理するという事の基本については、概念的で比較的マインドや心がけを重視している印象でした。私はもっと、モノを整理するという事の根幹を、具体的に語れる理論を学びたいと考えておりました。というのも、2010年の流行語大賞に断捨離がノミネートされ、2011年の東日本大震災があり、この時期に、モノを所有する・捨てる・片づける・整理するという事への人々の意識が大きく変化したと感じていたからです。
実際に粗大ゴミ収集の現場でも、多くのクライアントが多すぎるモノを抱え、どうすれば良いのかと悩み、あるいは家族間で諍いまで引き起こしていたのです。こういった状況を目の当たりにしながら、モノを捨てる事だけでは問題の本質を解決することはできないだろう。そう考えていました。
整理収納アドバイザーは、モノと人の関係や、なぜモノが増えるのかを説き。更にはそれを具体的にどう分け(人とモノとの関係性を基にした分け方で)、どう収めるのかを示していました。この理論に触れたとき、その理論の拡張性の高さに鳥肌が立つ想いでした。
2013年2月、私は自分所有のモノを整理する、整理収納アドバイザー2級を取得。続いてプロ資格である1級を2014年1月に取得しました。part5に続く