石川県金沢市・朝霧台にある 学校法人SAIBI学園 で開催された
「ゾーニングから始める保育現場の整理整頓」見学会に参加した。
園内を歩きながら感じたのは、
環境整備とは単なる片づけではなく、
子どもと職員の命を守るための営みだということだ。
教室の棚やロッカーには、
先生たちが積み重ねてきた歴史と、
毎日、子どもたちと向き合ってきた時間が宿っている。
モノを動かすことは簡単でも、
その思いや文化を動かすことは、決して簡単ではない。
けれど、能登半島地震は問いかけた。
「その配置で、全ての命は守れるのか」と。
可愛さの前に、安全。
思い出の前に、命。
その優先順位を明確にし、実際の環境へと落とし込んできた園の歩みは、
決意の積み重ねそのものだった。
そして気づいた。
人を動かすことには、人が成長することが必要なのだ。
自分の幼さ、こだわり、わがままと向き合いながら、
はじめてチームは動き始める。
そこに、整理収納の本質がある。
「早く行きたいのなら一人で行け。
遠くまで行きたいのならみんなで行け。」
一人ひとりの心に、ブレずに火を灯し続けてきた結果、
この園には“仲間としての強さ”があった。
それが、何より心に残った。
私の実践の日々も続いてゆく。