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459/1000 ニーチェとか知らんけど 

459/1000 ニーチェとか知らんけど 
 伊坂幸太郎著:ペッパーズ・ゴーストという作品を読んでいました。ペッパーズ・ゴーストとは、劇場などで使用される演出法の一つで実際の舞台に、ガラスに特殊照明で映された映像を幽霊のように投影するモノなんだそうです。
 この作品では2つのストーリーや実と虚が交差するという点でタイトルを示しているのだと思いますが、ふざけた感じとシリアスなテーマが交差したりしていて、なんか浮遊感のある作品だな〜と思います。
 主人公は中学の国語教師なのですが、並行して主人公とも言えるロシアンブルとアメショウという2人組が登場し、主人公以上に魅力的なキャラクターとなっております。それで根幹に流れている大きなテーマがニーチェの永遠回帰という考え方のようなんです。
 私はニーチェを読んだことはありませんが、永遠回帰というのは死後の世界などはなくて、その一生は永遠と繰り返されるというような考え方のようです。ニーチェは著書ツァラトゥストラの中で「人生で魂が震えるほどの幸福があったなら、それだけで、そのために永遠の人生が必要だったんだと感じることができる」と述べました。
 そしてペッパーズ・ゴーストの中で主人公は「ニーチェの言う喜びや幸福は、棚からぼた餅みたいなものではなくて、もっと能動的なものですよね。自分で決め、行動し、やったぜ!と雄叫びを上げられるような、そういったものではないか、と私は感じました。」と語っています。
 人生の目的みたいなモノって私にはやっぱり分からないのですが、やったぜ!と雄叫びを上げるような喜びがある人生を掴みに行くのは、やはり素敵だなと感じます。
 そんな大きな問いを、コミカルなストーリーの中に散りばめた本作は、読む価値ありではないでしょうか。