昨日の夜、テレビのゴールデンタイム(この言葉、今はもう死語かもしれませんが)に「終活」をテーマにしたバラエティー番組が放送されていました。
十数年前には“重く語られる”ことの多かった終活が、今や笑いを交えながら全国放送で取り上げられる。そんな時代の移り変わりに、ふと驚きを覚えました。
そして本日は、昭和8年生まれ、92歳の男性のお宅に伺い、家財整理と家事代行についてのヒアリングをしてきました。
地方では家事代行という言葉自体、まだまだ馴染みが薄いようです。男性によれば、利用しているのは一部の医師や保険業の方ぐらいで、高齢者の利用はほとんどないとのことでした。
奥様を亡くされて一年。
「これからの人生と真正面から向き合いたい」と、私に声をかけてくださいました。
実は奥様がご存命の頃にも家財整理の件でご相談いただいたことがあり、その延長線上で今回は生活環境の改善を目的とした定期訪問のご依頼です。
印象的だったのは、この男性が紹介してくださった一冊の本。
介護未満の父に起きたこと(著:ジェーン・スー)。
この本から学び、ご自身のこれからの暮らしについて
①できること
②できないこと
③危ういこと
④頼みたいこと
を丁寧に分類し、「頼みたいこと」を明確にして、私たちにご相談くださいました。
現在、当社では家事代行に関しては外部の方をご紹介する形をとっております。
今後もこうしたご相談に対し、それぞれの暮らしに合った形で伴走できるよう取り組んでいきたいと思います。
「自分の未来の暮らしを、自分の言葉で整理する」。
その姿勢に、強さと静かな覚悟を感じました。