お仕事にて、岩手県遠野市へ。JR新花巻駅から、釜石線に乗り換えて、各駅停車の旅。釜石線に乗ったのはこれが初めて。釜石線は前身である岩手軽便鉄道が、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」のモデルになったと言われ、全24駅に賢治の作品に登場するエスペラント語の愛称が付く。雪景色の単線を一両編成の車両が旅情感たっぷりに駆ける。遠野駅はマイナス9℃、風が冷たく吹き付けた。
遠野の経営者の方々と、超高齢社会におけるお片づけ、その目的・価値について等々、お話しさせて頂いた。印象的だったのは、製造業の会社を経営されている方が、食料・生活必需品の移動販売を始められたというお話し。儲かるとか、採算性を越えて、地域に必要とされる仕事と、社長自らハンドルを握る事もあるそうだ。
BtoBの製造業にあって、お客さまと直接お話しが出来る移動販売の醍醐味、価値を感じていらっしゃる様子。長年製造に携わってきた社員たちの表情にも変化が見られるのだそうだ。販売を終え帰り際、車が見えなくなるまで、手を合わせていたお客様の姿に、涙が止まらなかっとおっしゃっておられました。
この地域で誰かがやらねばならない。そんな使命を胸に立ち上がる経営者の力強さ・生き様に感動を頂いた、みちのく仕事旅でした。